3年間のニュージーランド高校留学☆卒業生の感想

岸晏花(きし はるか)さん

2010年 Evakona高校準備コースにて11年生の課程を就学

2011年 HAURAKI PLAINS COLLEGE 12年生

2012年 HAURAKI PLAINS COLLEGE 13年生・卒業

2013年 NZ国立オタゴ大学ファウンデーションコース進学

 

私が高校留学を決めたのは15歳の冬でした。当時不登校だった私は人と話すことも少なく、学校に馴染むことができませんでした。幼い頃から周りと違った私は、学校に馴染めないのは自分のせいだ、そんな自分は変なんだ、と自分で自分を責め、すっかり自信をなくしてしまいました。将来へも絶望しかけていた時、母から留学を勧められました。私にとって、留学という選択はそれまで考えたこともなく、とても勇気のいる決断でしたが、先立って留学していた従姉妹の体験談もあり、決意することができました。

 

ニュージーランドには以前旅行で一度訪れたことがありましたが、やはり自然が素晴らしい国で、その美しさにとても癒されました。満天の星を眺めたり、海沿いを散歩したり、田舎育ちで自然が大好きな私にとって、夢に描いたような環境でした。現地での生活が始まる前はそれから何が起こるのか想像もできませんでしたが、ホストファミリーや語学学校の先生の協力もあり不安も少しずつ消えていきました。

 

語学学校Evakona Educationでは様々な国の先生や生徒との日々が新鮮で、英語を学ぶことにも夢中になっていきました。 英語には前から興味があったものの、特別得意という訳でもなく、中学校で習う文法もあやふや、といった程度でした。最初のうちはうまくコミュニケーションをとることができずもどかしく思うことが何度もありましたが、だからこそ向上心を抱き忍耐強く、一生懸命に勉強しました。その努力の甲斐あり得た英語力は高校に入ってからもとても役立つものになりました。

 

しかし、現地の高校に入学してからはわからないことだらけで慣れるまでにしばらく時間がかかりました。やはり語学学校の授業よりも断然英語のレベルが高く、最初はみんなが何を話しているのかほとんど理解できませんでした。友達もなかなかできず思い悩む日が続きましたが、友達と過ごす他の留学生をみて、待っていてはいけない、自分からいかなきゃ、と少しずつ距離を縮めていきました。内気だった私が勇気を出して積極的に授業に参加し、友達にも自分から話しかけるようになると周りは暖かく応えてくれました。友達ができてからは毎日一緒にランチを食べたり、週末に家に泊まりに行ったり、Youth Groupへ遊びに行ったりもするようになり、だんだん現地の子達とリラックスした関係になれました。

 

OPCという一週間のアウトドアキャンプでは留学生は私一人で現地の子たちに混ざり、朝から夜まで一緒に過ごしました。ぶつかり合ったり助けられたり最後には泣きそうになったけれど、協力し合って乗り越えたキャンプは一生大事な思い出です。キャンプ中、分け隔てのない友達には良い意味で留学生だから、日本人だからという言い訳や遠慮をしていた自分に気付かせてもらうことができました。

 

 

授業のスタイルも日本と全く異なり、科目は選択制で音楽や演劇、料理など興味のあるものを選ぶことができ、内容も実践的で専門学校のように充実していることに感動しました。私は音楽と料理を選択しましたが、音楽では授業の一部としてコンサートをしたり作曲をしたり、今までやったことがないことに挑戦することができ、大変でしたがとてもいい経験になりました。個性を尊重する教育の中で私は自信をとりもどすどころか、以前よりも自信がつきました。

そんな風に現地の友達と過ごしたり授業についていっていけるようになったころには気づけば英語力にもまた一段と磨きがかかっていました。でもそれ以上に、現地の人々と過ごし文化や価値観を学べたことは大きな財産になりました。留学前は内向的で人と話すことも苦手だった私が、留学を終えてからは明るくなった、と周りに驚かれるようになりました。自分自身でも、人って数年でここまで変われるんだ、と驚いてしまう程に、留学生活には刺激を受けました。それを叶えてくれた親、親身になって支えてくれた友達、先生方、そしてホストファミリーには心から感謝しています。

 

留学はもちろん簡単なことではありませんが、意思を持って一生懸命努力を続ければ道は開けると思います。私はこれから少しでも多くの学生に海外へ飛び出してほしいと願っています。

私自身、15歳で留学は早すぎるなど、周囲から止められたこともありましたが、若い年齢だからこそ感じ方が違い吸収できるものも沢山あると信じます。飛び出してしまえばそこには日本では経験できないような別世界が広がっているので、ぜひ勇気を出して足を踏み出してほしいです。