いざ!NZへ Hop Step Dive! ~ずっこけ親子のAuckland滞在顛末記~ 第05話

第05話~渡航決心からNZ入国までの半年間~その③

 

寺西さんとの最初の面談で、私と娘のNZ留学計画は、本格的に動き始めた。まず娘の学校の絞り込み、それによって大体の住まいの場所も限定できてきた。ちょっとワクワクしてくる。

私がかつてNZを訪れたのはかれこれ23年前。バックパッカーの旅も終盤を迎えた12月。クリスマス直前だった。オークランドに降り立ち、レンタカーを借りて北島の更に北半分を一週間たらずで巡った。その頃、オークランドシティとノースショア以北を結ぶハーバーブリッジがあったものかどうか、記憶は定かでないが、今私の住むMairangi Bay辺りには来なかったと思われる。コロマンデル半島の方向に車を走らせ、そこから東の海岸を南下し、ロトルア、タウポを回ってラフティングのツアーに参加してみたり、B&Bを探しながらのんびりドライブを楽しんだ。

 

実際、今、このノースショアエリアで生活してみて思うのは、全てが程よく満たされていることだ。静かで綺麗なビーチまで徒歩圏内、こじんまりとしたショッピングセンターでほとんどの食材は揃う。スーパーマーケット、郵便局、銀行、焼き立てのパイが美味しいパン屋さん、Pharmacy, GP, ちっちゃなブティックや可愛い雑貨屋さん、café、やレストランも。のんびり歩いて全部のお店を除いても1時間あれば十分足りる程度の規模ではあるが。。。だからもし、日本のような豊富な品ぞろえを求めて、あくなき購買力を抑えれない方にはこの町はたぶん、とても退屈で物足りない感じに思えてしまうかもしれない。そういう方はもっと賑やかな街なかに住まいを決めた方がいい。もしかしたらNZという選択も考え直した方がいいかもしれない。

車があればほぼ15分以内で大きなモールのある町には着けるけれど、とにかく「品揃え」では、日本とは比べものにならないお粗末さなので。かと言って日本レベルが必要かと言われたら、私にとってははっきりNoなので、物質以外の環境的価値観を求める人にしかお薦めしない場所でもあります。NZは。

 

以上、余談。

 

 

とりあえず、行くことは決まったが、現地に知り合いの一人もおらず丸腰で飛び込む覚悟の我々親子が、まず2種類のビザ(娘は学生ビザ、私はビジターのガーディアンビザ)を取得し、11歳の娘を現地の小学校に通わせることと、一年間の住まいを決めることなど、その他諸々の最低限の手続きや準備をする上で、専門的なアドバイスと助けが必要なことは明らかだった。

とにかく、寺西さんが代表を務める「NZ移住留学デスク」で一年間お世話になることに決め、サポートサービス料金を振り込んで早速動き出した。その後、私の担当は、寺西さんから現地スタッフの佐野さんへと引き継がれた。そこからが実際、私の経験した親子留学のための具体的作業の始まりだった。

多分、ここからの私の実践報告を読んでいただければ、海外への親子留学も「行きたい気持ちと必要最低限のお金さえあれば」誰だって叶う挑戦であることが分かっていただけると思う。

 

なんてったって、海外に出るのは23年ぶり!の脳みそ硬直寸前の50歳手前の専業主婦と、日本でさえもそれほど目立たない甘えん坊で泣き虫の、しかも英語全く分かりません!の11歳の娘二人。更に、現地に知り合いなし、英会話力中学生並!のとんでもない親子の決死のNZ留学計画……がちゃんと現実のものとなったのだから。海外留学条件においては、我々親子が最低レベルの日本人親子と思っていただいて間違いない(笑)。But! But! まさに、為せば成る!どうか、海外での教育の機会を求めて飛び立つことを迷っていらっしゃる方がいたら、とにかくまず一歩、行動を起こしてみること。求めて動くことで、必ず出会うべき人に出会い、そこから更に先へと繋がる手がかりがつかめるものです。どうか、迷わず。

そして、「思い」を、誰かにきちんと伝えること。自分の思いを言葉として発することで何かを引き寄せる。強い思いがあれば。

そういうものかな、と思う。

そして、いよいよ渡航に向けての書類関係や手続きのあれこれ等、現地スタッフの佐野さんとのやり取りも含めた、準備詳細の記録を書き記したい。