移住コラム第7回:NZ視察旅行(一筋の光)

Aucklandに到着したのは2011年10月21日(月)の夕方だったので、息子の小学校訪問は翌日火曜から午前1カ所、午後1カ所のペースでスケジュールしてました。それは訪問2日目水曜の夜のことです。次の日(木曜)は一日空きにしてたので、泊まっていたサービスアパートメントに夕方帰ってきて夜中までネットでNZ関連情報を流し読みしてたその時、偶然とある留学エージェントの「ニュージーランドで専門学校卒業後に永住権取得」というページに目が留まりました。

以前にもそのページは見たことがあったのですが、その時はまだ日本にいながらポイントでの申請を目指していた時で、現地の学校を卒業して就職するというオプションは考えていませんでした。卒業後就職に繋がるとしても最低2年間は必要だと思っていたので、その期間仕事を休職できる程の余裕は当然ありません。

 

がしかし、このページになぜかはっきり目立つ文字で以下のような記載があったんです。

ディプロマコース(ソフトウェア開発) [永住権向け]
※移民法の改正により、このディプロマコース修了後にオープンワークビザが取得できるのは2012年1月16日開始分が最後となります

ディプロマ(この専門学校ではLevel 6)というのは学位(Bachelor:Level 7)よりも一つ下の資格で、これを取得することで技術移民のためのポイントが即座に満たされるわけではありません。ここでもっと重要なのは「オープンワークビザ」という制度。初めて目にする言葉だったので調べてみると、このワークビザは正式名称を「Graduate Job Search Visa」といい、ニュージーランドでLevel 6以上の資格を取得すると無条件誰でも申請できる「就職活動用の1年間限定ワークビザ」で、ワークビザがないがためにジョブオファーがもらえない僕にとっては天国への切符なのです!

さらに読み進めていくと、このIT専門学校(NZではPolytechnicと呼ばれてます)のディプロマコース、なんとたった9ヶ月で卒業できることを発見!
「2012年1月16日開始分が最後」という部分は、移民法が厳しくなってこのLevel 6の9ヶ月コースでは次の入学を最後としてオープンワークビザは申請できなくなる、という注意書きだったんです。

※ちなみに、現在同じオープンワークビザを取得するためにはLevel 5/6であれば2年必要で、Level 7であれば1年となっています。

すぐ妻に「ねー、会社辞めて9ヶ月学生して、その後就職活動して職が見つかったら永住権申請、って家計的にあり?」って聞いてみたところ、さすがに息子と二人異国の地でのサバイバルに不安を抱いていた妻からはあっさり「その道があるんならチャレンジしてみれば?今までだってかなり無茶な選択してきてるけどなんとかなってるじゃない。」と心強い了解が出ました。

多分この瞬間ですね、将来を照らす一本の光☆がはっきり見えたのは。

運良く一日空きを作っていたので、翌日Auckland市街にあるこの専門学校に朝TELして午後一のアポで担当者から申し込みに必要なもの(授業料の払い込みとIELTSのスコア)とオープンワークビザの件を確認して、会社を辞めて学生ビザで家族と渡航する決意を固めました


また、妻が4年前に銀行口座解説ツアーでAucklandに来た時の伝手で紹介された、現地でビザ申請のサポートをしている女性の方と滞在中にお会いして話を伺う機会がありました。その方から「ニュージーランドの大使館は12月に入るとビザのプロセスが年明けまで実質ストップする」という貴重な情報をもらうことができたんです。
視察旅行前はいつビザ申請するかなどの具体的なタイムラインのイメージがなかったんですが、妻子2人だけでなく自分の学生ビザの申請も増えたわけで、一般的に不備がなければ3週間と言われているビザプロセスを考慮するとあまり時間的な余裕もなさそうです。

まーこの時点で必要な情報はほぼほぼ揃ったわけで、帰国後は以下のスケジュールで行動することにしました。

・10月24日~10月末:ビザ申請準備(学費送金、健康診断、等)
・10月末:退職届け、ビザ申請提出
・11月頭~末:家具処分、船便・航空便手配、資産現金化→海外送金、仕事引継ぎ
・11月末:退職、ビザ入手、送別会
・12月頭~3日:公的手続き(確定申告、海外転出届け、年金、等)
・12月4日:出国!

12月4日出国は11月末まで仕事してることを考えると少しタイトすぎる気も最初はしましたが、クリスマスが近付く前に住む場所を探さないと不動産マーケットがどうなってしまうかわからなかったので、渡航直後家探しに苦戦した状況からしても妥当な時間設定だったなー、と思います。


視察旅行のお話はこれで最終回です。本来の目的だった息子の学校は、訪問したところはどこもすばらしくて甲乙つけ難かったというのが正直なところです。僕の学校が市街になったのと、あまりにもビーチリゾートっぽい住環境は手頃な値段で借りられる物件を見つけるのが厳しそうだったので、比較的都心に近い学校で決定しました。

次回からは出国までの準備についてまとめていこうと思います。

 

(続く)