移住コラム第6回:NZ視察旅行(初めまして!)

さて、乗り換え待ち含む16時間の長旅を終え、とうとう10月17日、Aucklandに到着しました!

普通移住を考える人はその国に留学してたとかワーホリで気に入ったとか少なからず土地勘がある場所を選ぶものだと思いますが、僕の場合は机上調査しかしてない場所なわけで、本当に住みたいと思える国か?というのを確認する旅でもあったわけです。

で、結論から言うと

惚れ込みました!

まずは地理的な説明をしておくと、ニュージーランドは北島(←康介ではない)と南島からなる日本の4分の3程度の国土にたった400万人しかいないスカスカのゆったりした国です。Auckland(オークランド)はそのニュージーランド最大の都市で、国民の4分の1はこの街に住んでます。MLBのアスレチックスで有名なカリフォルニアのOakland(オクランド)とよく間違われるんですが、スペルも発音も違います。

Aucklandの地図はこんな感じ。

街はWaitemata Harbour(ワイテマタ港)を挟んで南北に別れていて、Auckland Harbour Bridgeで繋がっています。泊ってたAlbanyはノースショアと呼ばれる北側の地図上一番上の方。一方訪問する小学校は全て橋の南側に集まってます。

学校訪問開始した初日(火曜)朝はタクシー呼んで橋渡って学校の近くまで行ったんですが、なんとNZD 100!毎日のように南側に来なきゃならなかったので、その日の帰りからは必死こいてバスルート調べてコスト節約に努めました。マレーシアのKLはタクシーが異常に安かったのでそれとのギャップもあり、滞在中二度とタクることはありませんでした。おかげで見知らぬ土地で慣れないと一番難しいとされるバスの乗り継ぎ方は完全に熟知!

Aucklandは電車もなくはないんですが、そもそもノースショアまで延びてる路線はなし。しかも30分に1本くらいしかないので、ほぼ使い物になりませぬ。この街に住むにはやっぱり車が必須のようです。日本では車どころか免許もなかったので、渡航したら一番に免許取らないと何もできなくなりそう...

で、なぜにAucklandに惚れこんだか?ですが、いくつか書き出してみます。

1)人が温かい
なんかこういう普通のことが嬉しいってのも逆に東京ってなんなの?って寂しい気持ちにもなりますが、キウイは明らかに人懐っこいですね。バスを降りる時に大半の人が運転手さんに「Thanks driver!」とか大きな声で気持ちよくお礼を言って降りていきます。
妻も「道で正面から来た人に軽く道を譲ってあげたら、みんな二コーってするんだよ!あの笑顔を見せられたら次も道を譲ってあげようって気になるわ~。」ってなことをおっしゃってま・・・ん?ちょっと待て、さては君、東京では肩ぶつかっても道譲ってなかったクチちゃうか・・・?

2) 気候が穏やか
NZでも南島のクイーンズタウンとか冬かなり寒くなる地域もありますが、ことAucklandに関しては東京と比べると冬暖かく夏涼しいというマイルドで過ごしやすい気候です。
物件を探していて気付いたんですが、オークランドの物件はマンションも一軒家も「エアコン」が存在しません。確かに夏は暑ければ窓開けとけ、くらいで十分な感じです。ただし、冬は東京のようにキンキンに寒い日はありませんが、雨が多いので夜なんかは気温以上に寒く感じますが。
個人的には2月から5月にかけてスギ花粉が飛ばない国は天国です!

3) 世界都市
NZは小学校から留学生を積極的に受け入れてることからもわかるように、移民にかなり開かれた国です。特にアジア系(主に中国人、韓国人)の人は街でも学校でも想像以上に多く、ポリネシア地域からの移住者(アイランダーと呼ばれます)や原住民のマオリの人もよく見かけました。
最後の会社に勤めて肌身にしみたのですが、国際人になるためには白人だけでなく色んな国の人と交流する事は絶対避けて通れません。オークランドは地域人口の40%が海外出身者という世界都市で、いろんな英語に触れるにももってこいの場所なんです。

4) 街がかわいい
前回の記事で「Decile(学区の家庭裕福度)が比較的高い学校」に的を絞って訪問する学校を決めたんですが、どの学校の周りも広~い庭付き(時にはプール付き、ヨット付き)の一軒家ばっかり・・・明らかに無収入のアジア人が住むのは「場違い」という雰囲気のSurroundingでしたが、できれば近い将来「家を買って住んでみたい!」と思わせる魅力的な環境でした。Aucklandは特に港やビーチだらけの街なので、家の周りが緑に囲まれてて、海が眺望できる物件もかなりの確率で存在します。
ただ、家族3人で住める物件だと家賃が結構な値段になってしまうので、ちょっと息子の学校を街中にし過ぎたかな?という気がしないでもないです。非居住者(ワークビザや永住権を持たない人)の間はInternational Student Feeを払う代わりに学区に縛られないんですが、送り迎えの負荷やクラスメートとの交流を考えると学校から離れた安い場所に住むのも限度があります。
まー2年後には息子もHigh Schoolなので、それまでにちゃんと永住権と定収入を確保できてればもう一度学区と引越し先の再検討だし、その段階になるまではあまり悩んでも仕方ないんですけどね。


物価が思った以上に高かったり、ネット環境が日本に比べるとクソだったりしますが、多少のデメリットを差し引いても移住に値する国だと改めて実感しました。

が、この時の状況では移り住めるのは学生ビザが取れる息子とガーディアンビザが取れる妻だけ、自分自身に関する道は閉ざされたままでした。
が、そのことについてこの視察旅行中に思わぬ情報が入手できます。

(続く)