前回の計画編に引き続きオークランドでの職探し、今回は実際にポジションに応募するまでにやっておくべきことをまとめておきたいと思います。
なお、ここで書いている就職活動は求人広告を探してCV(履歴書)を送って採用担当者に見てもらうという一つの方法を書いているにすぎません。実はニュージーランドではポジションの80%が広告されておらず、紹介や内部移動で採用が決まることが圧倒的に多いのです。
敢えて書きませんがネットワークを広げることは一番重要な準備作業なので、専門学校に行かれる人などは在学中にどのようなコネクションを構築できるか常に意識しておいてください。
【準備編】
仮に人伝ての紹介で面接にこぎ着けたとしても、それは就職活動の入口に立っただけであり、自動的に採用されるわけではありません。ここに書いてある事項はどのようなルートでそこに立ったとしても必要とされる準備ポイントを挙げてみたつもりです。
●CV作成
アメリカや日本では履歴書のことを「resume」と言いますが、ニュージーランドを含むイギリス英語圏では「CV(Curriculum Vitaeの略)」と呼ばれます。何が違うか説明したサイトなんかもありますが、読んでもよくわからないので同じものと思っておけばいいでしょう。←超いい加減
CVの書き方は業種や経験年数により色々パターンがあるので、書き方自体はご自分で調べてみてください。専門学校でその職種にフィットしたフォーマットをくれるとこもあると思います。
一つだけ確実に言えることは、英文CVなので必ずネイティブチェックを受けてください。できればその道のプロで、ニュージーランドで就職するのであればキウィである方が望ましいでしょう。僕も日本にいた頃は外国人のヘッドハンターにこれを期待してましたが、面倒がられて一度も校正をしてもらえたことがありません。それはこっちでも同じみたいで、エージェントからは構成上のアドバイスはもらえることがあっても英語チェックまではしてくれないことが大半です。
個人的には結構気軽に頼めるなー、と思ったのが専門学校の就職窓口担当者と、最後に書く「移民向けキャリアコンサルタント」でした。
●求人サイト
ネットワークやコネクションが一番大事とは書きましたが、そうは言ってもそんなコネないよ!って場合はやっぱり頼るのが、検索のしやすさを考えるとオンラインの求人サイトです。IT業界はここを入口として、という割合が比較的高いと思います。
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⇒SEEK
求人件数はニュージーランド最大で、誰でも求人サイトと聞いてまず最初に挙げるのがココです。アカウントを作るとプロフィールとCVを登録できるようになっていて、リクルーターは結構このプロフィールで検索をかけているとのこと。
Trade Meはニュージーランド版ebayのようなオークションサイトです。このサイトの1サービスとして求人広告コーナーがあります。アクセス数ではSEEKと首位を争っています。
このサイトは他の小規模な求人サイトや採用企業が独自に持っているキャリアページをクロール(徘徊)して、指定した条件に合うポジションを一覧表示してくれます。直近10回分の検索条件とそれぞれで前回見た時から新規追加された求人件数を表示してくれるのでかなり便利。大手と言われるnzheraldとjobs.co.nzもクロール対象なのでカバー範囲は広いです。
ただし、検索条件が「キーワード」と「地域」しかなく、業種で絞れないので「Project Manager」といったキーワードで探すと建設現場監督の募集が大量に出てくるという点がイマイチ。
でも、たまにビックリするようなサイトから求人を引っ張ってきてくれたりするので個人的には非常に重宝していました。
ニュージーランドでは日本では考えられないくらいLinkedInが求職者とリクルーターの間で普及しています。LinkedInをご存知ない方もいらっしゃるかもしれませんが、一言で言うと「オンライン履歴書+SNS」です。アカウントを作って履歴書ライクなプロフィールを登録しておくと、希にリクルーターから「紹介したいポジションがあるのでconnectさせて」というinvitationが届くことがあります。僕も年末に1件そういうコンタクトがありました。
また、求人サイトから応募ボタンを押すとLinkedInのページにリダイレクトされることもあります。インタビュアーの名前がわかればその人のプロフィールを事前に読んで人となりを知っておくことができるので、多少緊張は和らぐかも。
とにかくLinkedInのアカウントはさっさと作っておき、ちょっと気取った写真と一緒にキーワードを散りばめたプロフィールを作っておきましょう。
●ジョブセミナー
ニュージーランドの他の地域で同じかどうかは知りませんが、Aucklandに限っては無料の移民向けジョブセミナーがワークビザホルダーを対象に(=ワーホリビザ、学生ビザでは参加できない)定期的に開催されています。
⇒Auckland Chamber of Commerce - New Kiwi Career Success Programme
Chamber of Commerce(商工会議所)が主催しているイニシアチブです。2日半という長丁場のセミナーでキウィ流CVの書き方や面接での対応の仕方などを丁寧にレクチャーしてくれます。その後はレクチャーをしてくれたキャリアコンサルタントがフォローアップでCVのチェックをしてくれたり、Chamber自体がエージェントとなってポジションを紹介してくれることもあるようです。
僕も年末に参加しましたが、色んな国から同じような移民の人が就職という同じ目的で集まっているので、そういう人達と横の繋がりができるのも励みになりました。
⇒ARMS (Auckland Regional Migrant Services)
ここで開催していた1日のITジョブサーチセミナーに参加しましたが、大手リクルートエージェントから派遣されてきたコンサルタントから話が聞けたりしてかなり興味深かったです。/p>
Chamberと同じようにキャリアコンサルタントがいるので知り合いになるとCVチェックなどは快く行ってくれます。あと、ARMSはボランティアスキームもいくつか持っているので、無給でも構わないのでNZでの経験を積みたいという方はアプローチしてみてもいいかもしれません。
準備編は以上です。次回は「活動編」と称して、採用プロセスでどのようなステップが待っているのかをまとめたいと思います。