移住コラム第11回:いざ入国!&家探し

こうしてほぼ当初の予定通り出国準備を約1ヶ月で終わらせ、2011年12月5日、晴れて家族3人でオークランド国際空港に降り立ちました。息子のPrimary Schoolは2月から新年度開始、僕の専門学校は1月16日からスタートというスケジュールだったので多少余裕があると思っていましたが、なにしろ12月から1月にかけてはクリスマス、ニューイヤーの休暇で何も動かなくなることで有名な時期です。

目標としては「2週間くらいで住む場所を決め、年末までに生活を落ち着ける」ということにし、最初はダウンタウンにあるサービスアパートメントを根城に家探しを開始しました。

 

海外移住で最初の棲家を探す時に考慮する共通要素がいくつかあります。

 

【一戸建てかアパートメントか】

日本で言う賃貸マンションがこちらではアパートメントになります。アパートメントはダウンタウンに多く、郊外に行くと物件数が少なくなり逆に一戸建てが多くなります。一戸建てだと広いウッドデッキが付いている賃貸物件も結構あるので、家でバーベキューなんかも普通に可能。長屋式のタウンハウスと呼ばれる3軒くらいが1つの建物に入った物件もあります。

あと家族連れだと難しいかもしれませんが、独り身だと数人で共同生活をする「フラッティング」も家賃が低く抑えられるので結構ポピュラーです。

 

【家具付きか家具なしか】

家具付き(Furnished)はダウンタウンのアパートメントに比較的多く、冷蔵庫や洗濯機などの家電からベッドやダイニングテーブル、中には食器なんかも備わっていて引越し当日から普通に生活できます。郊外の一戸建ては家具なし(Unfurnished)の確率が高くなります。家具なしといってもほとんどの物件で食洗機はキッチンに埋め込まれており、whiteware(白物家電:冷蔵庫、洗濯機など)だけは備わっている「Partly furnished」という物件もあります。

大家さんが選んだ家具でも特に気にしない、という人は家具付き物件だと生活を始める時のスタートアップコストは安くて済みます

 

【お風呂とガレージ】

家に付いている設備で何を重要視するかは人それぞれですが、うちはバスルームにバスタブがあることと、車を買う予定だったのでガレージかOSP(Off-Street Parking)があることは絶対条件にしていました。

やっぱり湯船に浸かる文化がない国なのでバスルームにはシャワーだけ、という物件が半分以上です。もしバスタブがあってもお湯をはることを想定していないので温水タンク(ニュージーランドはほとんどが電気で温めたお湯をタンクに貯めておく方式)がとても小さく、お風呂に入った後はしばらく温水が出ないなんて家もあるので温水タンクのサイズは要チェック

OSPは敷地内のスペースに駐車できる場合に使われる不動産用語ですが、もしOSPがなくてもダウンタウンの物件じゃない限り路上駐車OKのはずなので不動産屋さんに確認してみましょう。

 

さて実際の家探しですが、うちはどうしても一部の家具を自分達で選ばなければならない事情があったので、どうせいずれ必要になるからと家具なし物件に絞り込みました。アパートか一軒家かは特にこだわりなかったんですが、ニュージーランドはダウンタウン以外はどこも緑が多いので「あまり高くならないのであれば緑に囲まれた一軒家とかもいいね」なんて話を妻としていました。

不動産物件が検索できるサイト(後述)で息子の通う予定の学校の学区を中心に毎日のように見て回り、当初目処としていた2週間ギリギリの12月16日(金)になんとか条件に合う物件を見つけて不動産屋さんに口頭でOKを出しました。翌週火曜の引越しまで決めて「さー、週末は家具でも買い出しに行くか!」と意気込んでいたところ、翌日不動産屋さんから突然のメッセージで「大家さんが親族に貸すので契約はできないと言ってきている」と衝撃のニュースが告げられたのです・・・

だったら広告なんか出してんじゃねーよ!」と僕は半分ブチ切れて絶望していましたが、実は妻はキッチンの狭さと古さを相当妥協させられていたので、落ち込む様子もなくまた嬉々として物件探しを再開してました。

このポジティブシンキング(?)が功を奏したのかどうかわかりませんが、泊まっていたサービスアパートメントがこれ以上延長できないというプレッシャーを感じ始めた1週間後のクリスマス直前に学校から車で15分程の学区外にある一軒家を今度は本当にちゃんと書面で契約することができました!

キャンセルされた物件に比べると家賃は同じなのに部屋は広く、緑に囲まれて庭もあるいかにもニュージーランドらしいこんな家でした。

結局ここには6ヶ月住んだ後、息子のPrimary Schoolの徒歩圏内にもっと安いタウンハウスを見つけたのでそこに引っ越してしまいましたが、「Domestic Studentは学区内に住んでいなければならない」という公立校の制約がなければもっと長く住んでいたかった、それくらい恵まれたニュージーランド最初の棲家でした。

 

最後に僕が家探しで重宝した不動産物件(賃貸・売買)のサイトです。複数エージェント乗り入れなので網羅性抜群です。
Real estate.co.nz

 

あと、フラットメートを探す時は有名なTrademeの他にこんなサイトもあります。
nzflatmates

 

土地勘がないとわかりにくいかもしれませんが、日本にまだいる皆さんも検索条件を色々いじってみると相場観などなんとなくわかってくると思います。都会の狭い物件しか知らない人はきっとうっとりするような家が見つかると思いますよ!

 

(続く)