英語コラム第24回:Excel用語を使いこなす

IT業界にいたのと、経理のカウンターパートが多かったのとで、日本での業務はExcel仕事の割合が非常に多かったです。今日は最初に簡単なクイズから。

Excelは英語で何て言うでしょう?

「Excelに決まってるやんけ!」という声が聞こえてきそうですが、まーその通りです。

でも外資で仕事していて気付いたんですが、英語では日本語でExcelと言う程Excelって言ってないんですよね。代わりに何て言っているかというと

Spreadsheet

です。場合によっては「Excel Spreadsheet」とくっつけてわざと長いフレーズにしてまで使ってます。

例えば「このボタンをクリックするとExcelにデータが出力できます」という時は

You can export the data to spreadsheet by clicking this button.

と説明したりするわけです。

正直この件は自分が聞いた範囲で「英語だと良くspreadsheetが使われるんだな」と感じて自分でも使うようにしているだけで、一般的にどうなのかは知りません。なんとなく1音節のExcelよりも2音節のspreadsheetの方がリズム取りやすい時がある、というのはあるかも。

まー英語では何回も同じ単語が出現するのを嫌うので、ビジネス英語のバリエーションを増やすという意味ではこんな小さなことでも結構有効だと思います。

 

このExcelの中の用語ですが、IT用語って英語がそのまま使われてるケースが多いのであまり苦にならないと思ってました。ところがどっこい(死語)、業務に使われるソフトなので関連用語ってほとんど日本語になってるんですよね~。ここからは「案外英語で何て言うか知らないExcel用語」を深堀りしてみたいと思います。

 

●表

Excelは開いた時はただのだだっ広い(Spread)シートです。
だから「Spreadsheet」という時は作成された表ではなく、Excelそのものを指します。「Worksheet」という言葉も同じようなイメージで、作業前の素の状態ですね。

これに数(row)と数(column)を決めてレイアウトを作っていくわけですが、これで出来上がった意味のあるデータの一覧が""(table)です。

IT業界にいると『テーブル』って聞くとデータベースをイメージしてしまいますが、Excelに限らず説明資料なんかで差し込まれる表も全て「table」です。

他にも、「schedule」という言い方があります。日本語では『スケジュール表』って言い方がありますが、これ実は冗長なんですよね。この『』は訳さんでよろしい、単に「schedule」です。
比較表』のことを「comparative schedule」なんて言ったりします。

 

●グラフ

で、ビジュアルに訴えるためにはこれを元にして"グラフ"を作ります。
おっ、英語じゃん!って思ったそこの貴方、このコラムがそこで終わるわけないじゃないですか!

確かに「graph」は立派な英語ですが、もう一つ同じくらい良く使われる単語で「chart」があります。
グラフでないフローチャート(flow chart)でも使われている言葉なので、「graph」より広い概念のような気がします。

グラフの形状は色々ありますが、代表的なものの英語名を上げると

棒グラフ bar chart・・・そのまんま、「stick chart」とはあまり言わない
折れ線グラフ line chart・・・英語では折れてるかどうかあまり気にしない
円グラフ pie chart・・・「circle graph」でも可

というところですかね。

グラフの中のパーツだと、axis)、凡例legend)なんかを覚えておくと便利でしょう。

 

●関数と数式

Excelではセルcell)の中にデータを直接入力することもできますが、「=A3+C4」みたいに数式を埋め込むことができます。この数式のことを「formula」と言います。
その中で、更に複雑な計算をさせるためには関数function)が使われます。

自分だけかもしれませんが、どっちも「f」で始まるのでよくゴッチャになるんですよね。。。
This formula uses vlookup function.」って例文で頭に刷り込みました。

 

●余談1

Excelに限らず良く出てくる単語「data」。イギリス系の英語を話す国では、これ「ータ」って発音する人が圧倒的に多いです。うちのインド人もそう。最初何のことかさっぱり分かりませんでした。。。

 

●余談2

上で出てきた比較表(comparative schedule)を作る時、優劣を「◎、○、△、×」で表したりしますよね?○が良くて、×が悪いなんてイメージするのは日本文化です。欧米では全く通用しません。

じゃー何にするの?というのをよく議論するんですが、まだ正解に辿りついてません。
とりあえず「excellent / good / average / bad」とか言葉で表したり、短くしたい時は「A / B / C / F」みたいに欧米の成績表や企業の格付けのようにアルファベットで書いたりしますが、日本のような記号ってないんですかね?

誰か知ってたら教えてください・・・