英語コラム第17回:算数の時間です!その1

日本の悪名高き英語教育や独学、英会話学校などでもやり方さえ間違わなければある程度英語が使えるようにはなるんですが、それだけだと決定的に不足してしまう分野があります。

それは「ネイティブの小学生が受ける授業」で習うような語彙です。
特に算数

高校から留学したり、大学留学のためにTOEFLやSATなどを受けられたことがある方は皆さん感じたことがあると思いますが、高等教育の理系のクラスで出てくるような難しめの単語(equationとかformulaなど)はなぜか単語帳なんかで偉そうに出てきてて覚えてるんですが、もっとそれ以前の、ネイティブだと小学校低学年で一般常識となっている単語を知らないことに愕然とすることがあります。今回から2回連続で、算数レベルの英語の語彙が日本人にどれだけ不足しているか明らかにしていきたいと思います。

まずは基本中の基本、四則演算から。カッコ内は対応する動詞です。

●足し算⇒addition(add)
●引き算⇒subtraction(subtract)
●掛け算⇒multiplication(multiply)
●割り算⇒division(divide)

はい、ここまでは簡単ですね。でも、安心するのはまだ早い。

ここからは少し意地悪に、クイズ形式でどの程度知ってるか皆さんの知識を確認してみましょう!

 

【Q.1】

以下の式を英語の文章で言ってみてください。上の動詞を使った言い方使わない言い方2通り考えてみてください。
●3+4=7
●10-7=3
●5×4=20
●23÷4=5、余り3

 

【Q.2】

似たような問題ですが、上記の四則演算の答えとなる「和・差・積・商」は英語でそれぞれ何と言うでしょう?

 

【Q.3】

日本では小学校2年生で暗記させられる「九九」、英語では何と言うでしょう?



さて、小学校低学年はこの辺りで終了です。次から小学校中学年に入っていきます。

 

【Q.4】

数の種類には色々な分け方があります。

●整数、小数、分数
●偶数、奇数

さて、それぞれ英語で言うと?

 

【Q.5】

小数に関する質問です。以下を英語で何と言うでしょう?
●3.1415
●その値の小数点以下第三位を四捨五入しなさい。
●百の位●小数点第二位

 

【Q.6】

お疲れ様でした、最後に分数の問題です。英語で読んでみてください。
●1/4
●2/3
●6/18
 


さて、それでは答え合わせです。

 

【A.1】

「=」の部分は「equals」でもOKです

●3+4=7
「addを使う」 ⇒ 4 added to 3 makes 7.
「addを使わない」 ⇒ 3 plus 4 is 7.

●10-7=3
「subtractを使う」 ⇒ 7 subtracted from 10 leaves 3.
「addを使わない」 ⇒ 10 minus 7 is 3.

●5×4=20
「multiplyを使う」 ⇒ 5 multiplied by 4 is 20.
「multiplyを使わない」 ⇒ 5 times 4 is 20.

●23÷4=5、余り3
「divideを使う」 ⇒ 23 divided by 4 is 5, remainder 3.
「divideを使わない」 ⇒ 4 into 23 is 5, remainder 3.

 

【A.2】

●和summation、sum
●差difference
●積product
●商quotient

余りは上で出てきたように「remainder」です。「reminder」と混同しないよう注意。

 

【A.3】

「times tables」、「multiplication tables」、九九を覚えることは「learn one's tables」と言ったりします。
海外では12×12まで暗記することが多いようですが、日本のように覚え歌風になってないので大変でしょうね。
ちなみに、インド人は99×99くらいまでは普通に暗算しちゃいます。恐るべし、インド式算数

 

【A.4】

●整数 ⇒ integer、小数⇒ decimal、分数 ⇒ fraction
●偶数 ⇒ even number、奇数 ⇒ odd number

integerは「whole number」とも言います。

 

【A.5】

●3.1415 ⇒ three point one four one five

●その値の小数点以下第三位を四捨五入しなさい。⇒ Round the value to 3 decimal places.
「Round the value to the nearest thousandths」とも言います。

●百の位⇒hundreds

●小数第二位⇒ hundredths

千の位~小数第三位まで順に
thousands→hundreds→tens→ones→(ここから小数)tenths→hundredths→thousandthsになります。
とてもわかり難いし、「~dths」なんて発音するの無理。。。

 

【A.6】

●1/4one-fourth、a fourth、a quarter
●2/3two-thirds
●6/18six over eighteen

分子(numerator)が「1」以外の時は、分母(denominator)の序数に「s」が付くのでお忘れなく。
あと、数が大きくなってくると最後のように「over」を挟んだ単純な言い方にすることができます。


いかがでしたか?結構今まで習ったことないもの、殊更に勉強したことがないものが多かったんじゃないでしょうか?
数字は極めて感覚的なものなので、今まで「数字=日本語」で刷り込まれてきた感覚を「数字=英語」へダイレクト変換できるようにするためには相当な訓練が必要です。
そういう僕もまだまだです。。。
一緒にがんばりましょうネ!