「英語での数字の読み方くらい知っとるわい!」と怒られそうなタイトルですが、今日のトピックはどちらかと言うとイギリス英語とアメリカ英語での違いに関するものです。そんな単純な話ではないので安心してお読みください。(笑
数字を連続して言う機会で一番多いのが電話番号だと思います。自分で言う時は1つずつ言えばいいので難しくありませんが、言われた電話番号を聞き取るのは結構慣れが必要です。さらに、相手がイギリス英語を話す人かアメリカ英語を話す人かで若干傾向が違ってきます。
統計上の母数が少なすぎて断言できませんが、僕の経験上イギリス英語では電話番号に関して
●0を「oh」と読む
●2つ同じ数字が続くと「double」を使う
という人がアメリカ英語よりも多い、と言えそうです。さすが007(double oh seven)発祥の地。
では数字が3つ重なる「4445」の場合、イギリス英語では何と読むのか?という疑問が湧いてきました。
この疑問の答え、あるイギリス英語の本によると「double four four five」だったんですが、知り合いのイギリス人に聞いたところ「triple / treble four five」も結構使うかなー、とのこと。「four four four five」も人によっては言うそうです。個人による幅も大きいので、どんな言い方が来ても大丈夫なように構えておくのは相当大変そうです...
ちなみに、「4444」は何て読む?と同じ人に聞いたら「double four double four」でした。
ただし、イギリスで救急車を呼ぶ時は「999」ですが、これは常に「nine nine nine」です。
オーメンに出てくる不吉な数字「666」も「six six six」。
これと同じように、イギリスとアメリカで数字の読み方が違うケースは結構あります。
【0の読み方(数字一般)】
米:zero
英:naught
例えば、0.34はイギリス英語だと
naught point three four
と言う人がいます。昔一緒に仕事してたインド人も確かそう言ってましたね。
ただし、気温やカウントダウンの時の0は英米ともに「zero」です。
e.g. zero degrees Celsius(degreesは複数形になる点に注意)
【0の読み方(スポーツ)】
米:zero, nothing
英:nil
イギリスでスポーツニュースやプレミアリーグの中継を見ていると、この「nil」という単語がやたらと使われていることに気付きます。
Arsenal are one-nil up.
なお、イギリス英語とは関係ないですがテニスではご存知のように「love」が0点の意味で使われます。これは、フランス語の「l'oeuf=the egg」が語源と言われています。
クリケットでは0のことを「duck」と言いますが、これも「duck's egg」という卵の形から来ています。
【billion】
米:1,000,000,000(10億)
英:1,000,000,000,000(1兆)
イギリス英語の『1兆』は実は今段々廃れてきており、残念ながら?アメリカ式に従う人が増えてきています。
特に科学技術用語としては世界中で「billion=10億」が既に定着してます。
カンマ区切りの単位(千倍ごと)に呼び方が変わる英語の読み方の方が、万単位で変わる日本語よりも断然分かりやすいですよね...
【floors】
米:first floor(1階)
英:ground floor(1階)、first floor(2階)
ここで言及するまでもなく有名ですが一応。
しばらくイギリスで生活すると、日本に帰国してエレベーターに乗った時無意識のうちに「G」のボタンを探してしまいます。
オーストラリアやニュージーランドはイギリス式です。カナダはどうもアメリカ式とイギリス式が混ざっているようで非常に混乱します。
【stone】
これは呼び方が違うというより使う単位が違うという話です。アメリカでは体重を量る時の単位は「pound」ですが、イギリスでは「stone(=14 pound)」という一つ上の単位もpoundと一緒に使って表します。
数字って体に染み付いてるものなので日本語から英語に切り替えるだけでも大変なんですが、イギリス英語圏だとその先にもうちょっとやることがあること、頭の片隅にでも留めておいてくださいネ!