ニュージーランドを含むイギリス英語圏の人って、アメリカ人以上に「付加疑問文(tag question)」を頻繁に使うと思うんです。
It's lovely today, isn't it?
って、文の最後に付けるアレです。
もちろんイギリス英語に限ってというわけではないんですが、アメリカ英語だと「~, right?」で済ましちゃうこと多いので、僕はtag question聞くとイギリス英語のイメージなんですよね。。。
付加疑問文の内で「isn't it?」だけは、イギリスのコックニーなスラングで「イニ?」と発音されるのは有名ですが、今日のポイントはそこではありません。
まず付加疑問文ですが、日本人にとっては非常にマスターし難い用法です。簡単なやつは考えればすぐわかるんですが、瞬時に口を突いて出るくらいの反射スピードにするためには相当な訓練が必要です。
主語と動詞、時制を見極めて、肯定と否定をひっくり返すという練習は一度集中してやってみてください。
あと「簡単なやつは」と書きましたが、付加疑問文は結構奥が深く、簡単じゃないものがたくさんあります。実際に使う頻度は高くないと思いますが、クイズ形式にしてみますのでマニアな雑学ネタとしてお楽しみください。
それでは、次の文章を付加疑問文にする時、最後に何を付けるか答えてみてください。
答えは複数OKの場合もあります。
Q1. That's not your book.
Q2. I am smart.
Q3. Listen to me!
Q4. Don't be stupid!
Q5. Let's dance.
Q6. Let me help you.
Q7. There's no place like home.
Q8. Everyone was shocked.
Q9. I don't think he deserved the award.
回答は以下の通りです。
A1. That's not your book, is it?
⇒これはほぼノーマルなやつです。
否定文には肯定のtagを付ける、主語が「That」なのでtagでは「it」にする、というルールでした。思い出しましたか?
A2. I am smart, aren't I? (, am I not?)
⇒答えは2通りあります。「I」に「are」を持ってくる最初の答えも、「not」が最後になっちゃう次の答えも、どちらも知らないと絶対当たらないですよね。。。
A3. Listen to me, will you? (, won't you?) (, would you?)
⇒3つどれでも正解です!一つくらいは当たりましたか?肯定でも否定でもいいってとこが面白いですね。
A4. Don't be stupid, will you?
⇒否定の命令文になると、 の3つの正解の内で「will you?」しか使えなくなります。
A5. Let's dance, shall we?
⇒動詞を「dance」にしている時点でサービス問題です(・∀・)
A6. Let me help you, shall I?
⇒上の「Let's」が分かれば、その応用ですね。
A7. There's no place like home, is there?
⇒まず、「There is~」の構文は、付加疑問文だと素直に「, isn't there?」になります。
また、「no」「never」「hardly」「nothing」といった否定を含む語が入っている時は主文が否定文となるので、tagは肯定となります。
A8. Everyone was shocked, weren't they?
⇒「everyone」「nobody」など、人を表す場合は「they」で受けます。
なのに、「everything」「nothing」は「it」で受けます。
Everything will be alright, won't it?
みたいに。
A9. I don't think he deserved the award, did he?
⇒えぐい・・・まず、「I think」「I suppose」「I'm afraid」などはその後に続く名詞節(he deserved the awardの部分)の主述で付加疑問文を作ります。ただし、肯定・否定の判断には主節である「I don't think」も影響してきます。
So, they were quite difficult, weren't they?